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〜美羽side〜
恭一さんに触れられた場所から熱を持つ
恭一さんの指が
舌が
声が
彼の全てが愛を囁いて
冷えきった私の細胞を刺激する
頭であれこれ考えるよりも、身体はよっぽど正直だ
やっぱり、私は恭一さんが大好きで
この人しかいないのだと思い知らされる
「ハァ…ぁ……んっ……きょ……いち…さ……ぁ…」
「ここですか?」
確かめながら、割れ目に咲く小さな蕾を指の腹で執拗に攻め立てる
「は…ぁ……やぁ、止めっ……」
今日の恭一さんはいつも以上に情熱的で
「それは、無理なお願いですね」
大胆で
「…意地っ……悪ぅ………んんっ……」
「私はこういう人間ですよ。あなたのその顔が、私の欲を堪らなく刺激するんです……こんな私は嫌い…ですか?」
けれど、その行為にも愛が溢れていて
「……嫌ぃ……な…訳…ハァ…な…」
ずっと抱えていた不安な想いは剥がれ落ちていく
「良かった…。では、その声をもっと聞かせてくれませんか?」
私の足を左右に大きく開き、十分過ぎる程潤ったソコへ、猛々しく高ぶった恭一さん自身がゆっくりと沈んでいく
「はぁぁぁ…ん!!」
余りの圧迫感に深い溜め息のような声が漏れてしまい、背中は弓なりにしなる
「……っ…はぁ…美羽さ…ん……」
初めて結ばれた時みたいに涙が出た
この人が堪らなく愛しくて
繋がった場所から想いが溢れ出て
身体中が幸せで満ちていく
「……すいません、辛かったですか?」
心配そうなその言葉に首を横に振る
「これは……嬉し泣きです……」
「そうですか…」
目を細めて微笑んだ恭一さんは、唇で涙を掬ってくれた
「美羽さん……私は、もう二度とあなたを離せそうにないです」
ギュウっと包まれた恭一さんの身体から早い心音が伝わって
「恭一さんが嫌だって言っても、私…離れませんよ?」
「フッ……なら、私達はずっと一緒ですね…」
今までで一番優しい笑顔を見せた恭一さんは、私の髪を掻き上げてオデコにそっとキスをしてくれた
そして、繋がった場所は再び動き出し、幸せの波が訪れる
何も不安になる事はない
彼の想いをしっかり感じ取った今、そう思える
例え、もしまた不安になったとしたら
伝えよう
あなたが大好きだと……
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