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吹き抜ける風が心地よい晴天のある日
1人のお客がやって来た
私は、この女が恭一さんの彼女だとすぐに気付いた
だって…恭一さんのあんなに柔らかくて穏やかな表情……初めて見た
悔しい…
どうして、あんな童顔ちんちくりん女が恭一さんの彼女なの?
私の方が、数百倍…ううん、数千倍綺麗じゃない!!
…似合わない、あんな女
あ、そうだわ!
いい事思いついちゃった〜♪
あの女に私との差を思い知らせる為、ちょっとしたイタズラを思い付いた私は、彼女がこちらに視線を向けたのを見計らい、恭一さんの左腕に自分の腕を絡ませ、自慢のバストを押し付けて見せた
ふふふ…
見てる、見てる…
さぁ、泣きなさいよ!
どう見ても、私との方が美男美女でお似合いでしょ?
しかし、一瞬動きが止まったものの、何事もなかったかのように伝票を手にし、会計レジへと向かって行った
何、あの態度
平気なフリなんかしちゃって…
その場で泣き崩れれば良かったのに
予想外の反応が面白くなかった私は、あの女にもっとダメージを与えたくて、店を後にした彼女を追いかけた
そして、言ってやったわ♪
あなたなんかより、私の方が相応しい…彼は別れたがっている…
「恭一さんは、そんな人じゃありませんっ!!」
な〜んて、威勢よく言っていたけど、声は微かに震えていたわね♪
あ〜、おもしろい
もっと傷付けばいいのよ…
ざまぁみろだわ(笑)
フフッ…
ますます、恭一さんが欲しくなっちゃった
さぁて、これからどうしてくれようかしらね…?
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