≫大きい包み
(3/3P)







「俺は、こっちや!!」





俺が指差したんは、赤いリボンが付いた一回り大きな包み






やっぱし、何でも大きい方がえぇやろ?




デカイ方がええモン入っとるに決まってる








「兄さん、ホンマにこっちでえぇですね?」








「うっ…そう言われるとピンクの方が…………っ…いやいや、男に二言はあらへん!赤や!!」





「そうでっか。ほな、どうぞ兄さん」



福原が赤いリボンの包みを俺に差し出す












「――――よっしゃ、開けるで?」









ドキドキしながらゆっくりと包装紙を開くと





中には一枚の色紙







誰かのサインか?








「なぁ、これ…誰のサインなん?」





「ふっふっふ〜( ̄ー ̄)それはですね〜…」







「何やねん!勿体つけんとはよ教えろや、小西!!」





そないに大物のサインなんか!?








「実はですね〜、なんと!!今をときめく美羽ちゃんのサインです〜」







なぬーーーΣ(゚∀゚*)




「なっ、そ、そ、それ、ホンマか!?」






こっ、これが美羽ちゃんのサイン…




ごっつ綺麗な字や








「ホンマもホンマ。俺ら2人で押し掛けて、美羽ちゃんにサインもらいに行ったんですよ」




“な〜”と頷き合う、きしょい2人





「や〜、めっちゃ綺麗やったですわ〜(*´∇`*)何やこぅ、匂いもえぇ匂いが漂ってて…」





「なっΣ( ̄□ ̄;)あかん!あかん!!お前らが美羽ちゃんと同じ空気吸うのもあかんわ!!コラッ、空気吐き出せ!!」




「そ、そんな無茶苦茶な〜」





無茶苦茶やあらへん!
俺の美羽ちゃんやのに!!









「いや、お前のではないやろ?」



興味なさそうな素振りをしてゴルフのスウィングをチェックしながらも、突っ込みを入れてくる隆やん





「あれ、聞こえとった?」




「いや…慎なら絶対そう思うとるはずや思うてな」






「さっすが隆やん(≧∀≦)」





「せやろ?―――――ってちゃうわ!!それより先に、読者様の誤解を解かなあかんやろ!」




「え〜っ、俺は誤解されたままでえぇんやけど…」






───バシッ…





あうっ}(+Д+☆○=(-_-;)










「読者様、すんまへん。俺が勝手に好きなだけです
<(_ _;)>」





……でも、いずれは



“彼女”になる予定やで♪






「まだ、面識もないのによう言うわ…」












「あ、あの〜、俺らの出番は…」




既にいない人やと思ぉとった小西に福原





「何、まだいたん?」






「ひ、酷いですわ、兄さん(ToT)若手にもっとチャンスを下さい〜!!それに、まだとっておきのサプライズが残っとるんですよ!?」





「サプライズ?」






「そうなんです。―――――実は、この色紙に付いているキスマーク……誰のやと思います?」







「ま、まさか…(〃∀〃)」







「そのまさか…」






キターーーΣ(゚∀゚*)




キターーーΣ(゚∀゚*)




キターーーΣ(゚∀゚*)













「いや、だからな?普通、最初の時点で気付くやろ?( ̄▽ ̄;)めっちゃ、ハッキリくっきり付いとるやん…」





この時、テンションMAXやった俺には、隆やんの突っ込みは全く聞こえてへんかった







「ハァ〜もぅ、疲れたわ(-_-;)」
↑注:隆やん
















こっ、このハッキリと口紅で付いてるリップマークが美羽ちゃんの………










プックリとした形






緩やかなライン










それは、思わずチューしたくなるような…






あぁ…めっちゃしたい






この唇とチューしたい








え、えぇよな?
俺がもろたんやし…







いっただっきっま〜す♪









────(ノ´З`)ノ□────

















(*´∇`*)ハァ〜、美羽ちゃんの味や〜














「に、兄さん…そ、そ、そないに俺の事を…」




何故か頬を赤らめる福原







「は?」





「だって、兄さん…俺と間接チューやなんて///」






「……………………は?」







「兄さん、もしかして勘違いしてます?これ、福原のキスマークですよ?」









……………(○Д○;)






小西の言葉に、サァーっと一気に血の気が引いていった











「うぉぇぇ〜っ!!!福原、何て事しとんねん!!」





「お、俺は日頃の兄さんへの感謝を込めてですね…」



「アホかー!!ヽ(;`Д´)ノお前の小汚い唇なんぞ付けよったら、美羽ちゃんのサインの価値が下がるやろ!!」





「えぇ〜!俺からの愛は受け取ってくれんのですか〜?」




「いらんわ、ボケ!!待て、コラッ〜!美羽ちゃんの空気も返せ〜」




「まだ、言うんですか!?兄さん、しつこい男は嫌われまっせ〜」




「な、何やと〜!?」








こうして俺は


楽屋の外に逃げ出した福原と追いかけっこをしたんやった――――――……







もちろん、次の日は
身体中、湿布だらけでしたとさ(笑)


















─取り残された宇治抹茶控え室─







「アホやな…」




「アホですね…」






「お互い、相方がアホやと苦労するな?小西」




「そうですね…」








「あぁ、そや!!俺、この間な、えぇグラブ見つけて買ぉたんや」




「おぉぉっ!?ホンマでっか?」




「こう…クイクイっとえぇ感じやねん。何なら見に来るか?」




「えっ!?そ、それは…」



「そうか。そんなに見たいんか?しゃ〜ないな〜、ええで」








こうして

半ば無理矢理連れて行かれた松田宅で、小西は延々とゴルフ話を聞かされる事となる――――――……










後輩は辛いな…(-_-;) BY小西























【一時の幸せEND】


bkm
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