今、僕は「鏡の迷宮」に名のとおり、迷ってしまった。
この場所には、普通の鏡とは違う、「魔鏡」が全部で十枚、一箇所に集まって存在する。そして僕は“それ”がある所に迷い込んでいた。立ち止まって辺りを見回しているうちに、十人の自分が鏡の中からあらわれた。

十、そいつは冷酷な性格だった。血も涙もない。
九、そいつは臆病者だった。「女子か(汗)」って思うほど。
八、そいつはとても色気があった。(待って、僕こんなんじゃない。)
七、そいつは優しかった。
六、そいつはなんか……病んでた。(ヤンデレってやつ?)
五、そいつはただのヘンタイだった。(いや、まあかなりのヘンタイだけど。)
四、そいつはめちゃくちゃ中二病臭がするやつだった。
三、そいつは王様思考のやつだった。
二、そいつは天然の人たらしだった。
一、こいつだけは、何故か見えない。(僕自身? だろうか?)
〇、こいつは、全てを読めているような目つきをして、色々と真っ黒だった。しかも、鏡からでなく、この十人から生まれた。

……これはヤバいぞ、コイツらを早くなんとかしなきゃ。
だがしかし、この十人が色々と大騒動を起こしたとか、起こさなかったりというのはまた別の話。
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