――― 「よし、ようやくここまで来た…」 ダブルバトルなんて苦手だよ。超がつくほど苦手だよ。 まぁ、とにかく。次の相手はあのサブウェイマスター・クダリ。いけるかどうかわからないけど、このどういうことなの!?、参ります! 「た、たのもー!!」 バンッと車両のドアを開ける。と…… 「あ、どうも」 「おいコラーッ!!私の緊張感返せーッ!!」 何故か炬燵でぬっくりしてる白いのがいた。 「そこで何してんのよー!!」 「今日は寒いなぁと思って」 「寒いとかそういう問題じゃないでしょ!?何なの、暖房とかつけないの!?」 「つけても寒いし」 「だからって車両に炬燵はねーよ!!」 なんだこいつ。私の会いたかったサブウェイマスター・クダリは一体どこよ!? 白いし。モミアゲすごいし。目がこわいし。新種のポケモンですか? 「みかん食べる?」 「食べねーよ!!それよりサブウェイマスターのクダリさんは!?」 ゼェゼェと肩で息をしてる私。ツッコミどころ多すぎて気が遠くなるよ。 「ぼく、クダリ。サブウェイマスターしてる」 「…は、はい?」 「きみ、ぼくに会いに来たの?」 首を傾げられた。 待て待て待て待て。コイツがクダリさん? 待て待て待て待て。落ち着け。そんなわけないでしょ。 「…何かの間違いじゃあ」 「ないよ。ぼくがクダリだよ。じゃ、相手しなくちゃね」 よいしょ、と彼は炬燵から出るとコートの皺を伸ばし始めた。 「さっきはごめんね、驚かしちゃったね」 驚いたどころの話じゃないよ。 「始めよっか」 「炬燵出しっぱでかよ!!」 END. 戻る |