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今日一日はずっと遊びっぱなしだった。
でも、私にとってもりんごにとってもいい日だった。一日くらいこんな日があっても悪くはないだろう。
「………」
私がサタンに抱いてる感情って、なんなんだろう。変だ。変…だ。
考えれば考えるほどに、認めたくない。認めたくない、のだ。

とにかく、魔導大会まであと少ししかない。
認めたくないことをいつまでも考えてても仕方がない。
私は教科書を広げると魔導の知識を蓄えようとした。
「………」
でも、考えずにはいられない。相手が相手なだけに。
「…もう、今日は寝ちゃおう……」
仕方なく教科書を閉じると、私は逃げるようにベッドの布団の中へと潜り込んだ。


番外編『ナツのヘン』 終

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