――― ノボリさんとの通話が終わって私は一息つく。まさかノボリさんからあんな風に連絡がくるとは思ってなかった。つい言いたいことばかり言ってノボリさんが話したかったことはガン無視してしまったけど。 「…や、おかしくね?」 でも、先程ライブキャスターを開いた時は確かに画面に『クダリさんとの通信を開始します』って出てたような。ノボリさんが勝手にクダリのライブキャスターを使うと思うか?クダリが勝手に使うのは容易に想像できるけど、逆は想像がつかない。 それに奴らは双子だ。ちょっと気を付ければ、どちらかに化けるのは簡単だろう。 じゃあ、さっきの通話がノボリさんじゃなくて…クダリだとしたら…? 「…〜ッ!!」 一気に顔が熱くなる。 ってことは、本人を目の前にして『嬉しい』だとか『感謝』だとか言っちゃったってことじゃん!! 「あんの…白いのめ…!!」 多分、また夜頃に奴から連絡がくるのだろう。 どんな顔してそれに応えたらいいのか、私は夕飯作りも手につかずに悩みふけるのだった。 【続】 戻る ← / → |