「んっ…ひ、ぁっ」


耳のかたちをなぞるように舐める。
くちゅ、とちいさな音が部屋にひびいた。

ソファに座ってテレビをいっしょに見ていただけ。
となりにグリーンがいただけ。
目があって、彼がにこりとわらっただけ。

それだけでなんだか心臓がきゅんとしてしまって、グリーンのかたちのいい耳に噛みついた。

耳のうしろに鼻先をちかづける。
グリーンのにおいがする。
すん、と音を鳴らせばグリーンはぴくりと反応した。


「レッド、なにして…」
「んー?」


戸惑いながら声をかける彼に生返事をする。
僕の声が耳のうしろへ直に振動を与えたみたいで、グリーンが、ひ、と声をあげた。
僕はふっとわらって、それからわざと音をたてて、ちゅっとそこにキスをした。
グリーンの肩がまたぴくりと跳ねる。
いちいち反応がかわいいんだ、こいつは。
すこし離れて彼の顔を見てやると、耳まで真っ赤になっていた。


「グリーン、真っ赤になってる」


笑いながらそう言うと、いきなり盛るな!と怒られた。
僕はまたグリーンの耳元にくちびるを寄せて囁いてやる。


「あんなに反応してたのに?」


息を吹きかけるように言ってやれば、グリーンはまたちいさく声をあげた。
舌で丁寧に溝をなぞって、軟骨をあまく噛む。
ゆっくり、なかにも舌を入れてやる。


「レッ、ド!ん、ぅあ、」


(やらしい声)


耳だけでこんなに感じるなんて。
でもグリーンがもっと感じるところがある。
それは僕だけが知ってるところ。
僕は考えただけで征服心に満たされる。
グリーンの手はいつのまにか、すがるように僕の服をつかんでいた。
その上に僕の手を重ねる。


「すきだよ」


僕はまた囁いて、あかく染まった頬にキスを送った。
そして手にきゅっと力を入れると、グリーンもそれにこたえるように。
それがあまりにかわいかったから、今度はくちびるに吸いついた。


そんなふうにかわいくされたら、僕だって、














とろけてハニー
とろけてしまうよ。