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今まで体を重ねたのなんて当たり前の事過ぎて回数なんて数えていない。
熱くて気持ち良くて最後に満たされる感覚さえあれば何度でも誰とでも行為に至った。
人肌が恋しかった。
一人は嫌だったのだ。
15歳になるまでの間は兄がいてくれたので寂しくなんてなかったし、それで良かったのだけれど。
彼が海へ出てからは、自分が海に出るまで村の誰かに温めてもらった。
海に出てからは仲間に温めてもらった。
そうやって埋めてもらった穴は一時満たされて満足するのだが、次には前より大きくぽっかり穴を空け更に疼くばかり。
誰かがいないと埋まらない穴。
でもアラバスタで兄に再会して、この穴は兄にしか埋められないと悟った。
当たり前だ。
この穴は、兄が空けたのだから。



「深く深く、奥まで貫いて。大丈夫……」



笑みだけはあの頃のままの貴方に犯されて、求めていた筈のもので満たしてゆく。
収まり切らず溢れ出たものすら逃したくないとばかりに、穴は貴方を貪欲に欲す。
そうやってどんどん広がった穴と、膨らんだ欲望にいつか身体はぼろぼろになってゆく。



「   、   ……っ!」



引きちぎられそうになる身体。
痛い痛いと悲鳴を上げて、ゆっくりと朽ちてゆく。
あぁ痛い。
痛い、痛いよ『   』。

















Obwohl Sie gestort haben sollten, jedes mein Herz.















悔いのないように生きよう。
互いに自由に生きるんだ。

…ごめん、一つも守れなかった。

















次でラスト……予定です。



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