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せみしぐれ(キドル)


※パロ



最初は、耳障りだった。
それも一週間たてばなれるもので、今ではその存在はなくてはならないものだ。
しかし時は残酷で、そして優しい。
たった一週間の付き合いだったのに、コトリと突然息絶えたのだ。
最初はふざけているのかと思った。
硬くなった体は、まるで滑り落ちるかのようにいなくなった。
信じたくなかった。
今までそこにいたのに、突然別れが来るなんて思いたくなかった。



「やだよ……いかないでよ、キッド」



それは懇願に近いものがあった。
もう置いていかれるのは御免だった。
ずっと一緒に……どこまでも共にいたかったのに。



「ごめんな……俺、キッドなんにもしてやれなくて。大好きだったよ」



日が暮れはじめた。
部屋が暗くなりはじめる。
電気は付けなかった。
感傷に浸りたかったのかもしれない。



「さよなら、キッド」



だから、部屋の扉が開かれた事に気がつかなかった。

















せみしぐれ

(短い時間の恋心)


















「……おい」

「そうだ、ベランダに埋めてやろう」

「誰の墓だ」

「キッドのだぞ」

「……蝉に俺の名前をつけるな」

「キッドぉおおお!!」

「死骸に泣きつくな!」




END



キッドたんとルフィは同棲してて。
キッドたんはトラック野郎で遠くまで行っている間の一週間、ルフィは寂しくて近所の蝉にキッドと名前を付けて可愛がっていました。


みたいな(笑)



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