あれから何時間も
“死んだ後の世界”について
話をしてくれる日向
「私には記憶がないって事だよね…」
沢山の時間を費やしたのに
ハッキリと分かった事は
だだそれだけだった
「まぁ焦んなって」
日向はゆっくりと歩き出す私の肩を抱き
その手で頭を撫でてくれる
寄り添う形になって
そっと身を委ねた
「ここにいる奴等はアホばかりだが
優しい奴しかいねぇさ、心配すんな」
そんな日向の言葉に優しさを感じて
私は涙を堪えながらも微笑んだ
「ありがとう、日向」
その刹那、生前の私は
笑う事に疲れていた気がしたんだ
日向格好いいだろw