“桃恋蒼空”
その名のとおり、
桃色の恋をしていて
蒼い蒼い空のように
美しい奴だと思った
俺が死んだ世界戦線の
仲間になって数日
ギルド降下作戦、
オペレーショントルネードを終えて
この生活にも大分慣れていた
この日はやる事もなくただ外へ出て
戦線メンバーについて考えた
気が付けば、目の前の花壇に1人の少女が横になっているのが見える
髪が長く、毛先がパーマがかっていて
ふわふわしたイメージだった
思わず触れてみると
細くてサラサラとした綺麗な髪だ
顔にかかった髪をそっと避けると
大事そうに一冊の本を抱きしめている
こいつも戦線メンバー、だよな
そんな事を一人で呟いて声を掛けてみた
「おーい、こんな所で寝てたら
風邪引くぞー……」
俺はいつの間にかこの少女に
心惹かれていた
目を擦りながら起き上がり
コトンッ、と本を落とした
「貴方、誰……?」
これが蒼空との出逢い
AB連載スタート!