Despair of this life. | ナノ


EPISODE.03

「死よりも恐ろしい
罰ゲームが待ってるわよ」

もうすぐ球技大会が始まろうとしている

「どうしたんだろう?二人して…
もしかして魂が抜けちゃったのかな?!
死んぢゃ駄目だよっ!!!」

俺と日向は互いに
遠くを見つめ上の空

それを心配してか大山が騒ぎ出す
この世界では死なないんだろ?
そうツッコミを入れたくなった

俺の頭の中では
日向が言っていた言葉だけが
彷徨い続け、響いている

“蒼空なんて戦線メンバーでは
1位、2位を争うくらいの
人気なんだぜ?
まぁ、ゆりっぺには
負けるかもしれねぇけどな”

ちらりと蒼空を見てみると
俺の隣…日向を見つめている

その瞳は寂しそうで
俺は声を掛けづらくなる

「音無、俺にはお前が必要だ」

ふと、日向に話し掛けられ、我に返る

「やっぱりコレなのか?」

その刹那に蒼空の姿はなくなっていた


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