「死よりも恐ろしい
罰ゲームが待ってるわよ」
もうすぐ球技大会が始まろうとしている
「どうしたんだろう?二人して…
もしかして魂が抜けちゃったのかな?!
死んぢゃ駄目だよっ!!!」
俺と日向は互いに
遠くを見つめ上の空
それを心配してか大山が騒ぎ出す
この世界では死なないんだろ?
そうツッコミを入れたくなった
俺の頭の中では
日向が言っていた言葉だけが
彷徨い続け、響いている
“蒼空なんて戦線メンバーでは
1位、2位を争うくらいの
人気なんだぜ?
まぁ、ゆりっぺには
負けるかもしれねぇけどな”
ちらりと蒼空を見てみると
俺の隣…日向を見つめている
その瞳は寂しそうで
俺は声を掛けづらくなる
「音無、俺にはお前が必要だ」
ふと、日向に話し掛けられ、我に返る
「やっぱりコレなのか?」
その刹那に蒼空の姿はなくなっていた