Short Luv | ナノ


日向の告白

蒼空は最後に飛びっきりの笑顔を見せて
消えていってしまった

「俺、彼奴等2人とも
好きだったんだぜ? 音無……」

「ゆいと蒼空の事か?
なら何で蒼空には告白しなかったんだよ
彼奴だってお前の事「言っちまったら…」

音無が少し荒げた声を出すものだから
俺は最後まで聞かない

「言っちまったら、
2人に告白した俺は偽りに
染まった奴みてぇだからな」

蒼空は、俺がゆいに告白するのを
最初から最後まで見てたんだもんな

辛かったろ、蒼空

「日向…」

「もし、お前が……音無が
最初にゆいではなく蒼空を
選んでいたら、
俺は確実に蒼空に告白していたと思う」

俺と音無が見つめる先は、遥か遠く

空は夕日に染まり晴れているのに
雨が降り出した

……―誰かが泣いている、

「日向、お前モテてるな」

「おう、俺の来世は期待もんだぜ」

2つ並ぶ影が
ほんの少し小さく、儚く見えた

EPISODE.10 GoodbyeDays
言葉なんかぢゃ表せない程
大好きなエピソード

2010/06/05


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