私はまだ、この世界から
卒業出来ずにいる
ただ、残っている音無クンと奏チャンは
それを知らない
「奏、愛してる」
私は、最後には絶対音無クンだけが残る
そう思ったから、
音無クンが卒業出来なかったら
そう思ったから、
卒業なんて出来なかった
「かなでぇぇぇぇえ━━━っ」
奏チャンが消えてしまい
音無クンは泣き崩れ、叫んでいる
そんなに奏チャンが好きだったんだね
「音無クン……」
だから、後ろからそっと抱き締めた