“結婚してやんよ”
未だに私の頭の中をグルグルと
彷徨っている日向の言葉
日向は私にとって
大事な大事な存在だった
だって、いつも助けてくれていたから
いつも笑わせてくれたから
失って気付く、
なんて馬鹿なんだろう――…
日向の事、好きだったんだなぁ
私はひとり、屋上で泣いていた
日向だけを想って
「You love……?」
気が付けば
眩い太陽と共にあるTKが
私を真っ直ぐ見据える
だから表情こそ見えないけれど
声だけは寂しそうだった
「私さ、フラれちゃった」
私は少しばかり微笑んで返事をした
TKはというと
くるんっと回りながらしゃがみ込み
私と同じ視線にする
「I love you...」
ホントは英語なんて得意ぢゃないTK
「う、そ……」
私は告白されていた
「I kiss you.」
静かに溢れる涙が
視界を掠め邪魔をする
そしてされたキス、
温かくて優しくて
消えてしまいそうなキス
そのまま私は抱き締められた
「幸せ過ぎるよ……TK
こんな近くに私を
想ってくれている人がいたんだね」
今度は私から
お礼のキスを―……
「ありがとう」
TKはその言葉を聞いて
弾むようなダンスをしていた
私はこの人を
好きになれるだろうか―……
私から微笑みが零れ落ちていた
「Keep your smile.
女の子は笑顔が1番」
紅茶狂い様★