「知っているか
蒼空には誰にも負けないものを持っているという事」
私の涙すっかりと止み
ファルディオは波を拭ってくれる
その手は温かくて、優しくて…
「誰、にも…負けないもの?」
私は微笑んでいた
「人を幸せに出来る笑顔、
とでも言おうか、蒼空
……いつでも助けられているんだ、
隊が明るいのも蒼空の
お陰ぢゃないのか」
ファルディオは
少し優越感に浸ったり、
しみじみとした言い方をした
もう大丈夫
何も怖い事なんてなかったんだ
「違うもんっ
私の誰にも負けないものは
ファルディオに対する気持ち!
大好きだよ………」
自信を持って言った私の肩を
ファルディオは抱き寄せた