Short Luv | ナノ


決意

「いってぇ……」

日向クンが怒りを壁にぶつけている

カゲに呑み込まれた高松クンは
NPCになってしまったのだ

それを確認した私達は階段に座り込み
高松クンについて、
これからについてを話す

「そんなの嘘だよ………
きっとあれは高松クンぢゃない
いつもの高松クンがどこかで今も」

「やめなさい、蒼空 辛いのは皆一緒よ」

私の声を遮ったゆりに
私は今までにない怒りを覚えた

気が付けば
ゆりの胸元を掴んでいて
大声で叫んでしまう

「ゆりっ!!高松クンの事は
もうどうでもいいっていうの?!
もっと仲間を大切してよっ!!!
ねぇ……ゆり、
高松クンは私の大切な人だったよ」

言葉を続ける事に力が抜けていって
ゆりの胸元を掴んでいた手も離れた

私は泣いていた

「……ごめん」

「今は高松クンという犠牲を
無駄にしない事だけを考えなさい」

私の隣はいつも高松クンで
ちょっと変わってたけど

オペレーションの時は
助けられ助ける関係だったから

笑う時も一緒だったから

失って気付いたよ、
私……高松クンの事、

好きだったかもしれない



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