tiamo/tiara | ナノ


7話/絶望に光を

「おい、ソラ!!
俺から離れんぢゃ、ねぇ……」

ヴァリアー邸が崩れ
私も一緒に堕ちてゆく

ベルが手を伸ばして
私を救ってくれようとする

一度触れた手が、するりと離れゆき
いくら手を伸ばしたところで
届きはしない、目を閉じる

この距離がモドカシイ

でも、私は彼の手を取ってはいけない
そう、思った

だから、暗闇に瞳を預ける

彼を道連れにしてまでも
墜ちて良いはずがないから

途中、瓦礫を肌に感じ
傷付いていくのが分かった

ベルに助けられ
生き長らえた命

ありがとう、ベル

刹那、温かさに包まれた


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