「おい、ソラ!!
俺から離れんぢゃ、ねぇ……」
ヴァリアー邸が崩れ
私も一緒に堕ちてゆく
ベルが手を伸ばして
私を救ってくれようとする
一度触れた手が、するりと離れゆき
いくら手を伸ばしたところで
届きはしない、目を閉じる
この距離がモドカシイ
でも、私は彼の手を取ってはいけない
そう、思った
だから、暗闇に瞳を預ける
彼を道連れにしてまでも
墜ちて良いはずがないから
途中、瓦礫を肌に感じ
傷付いていくのが分かった
ベルに助けられ
生き長らえた命
ありがとう、ベル
刹那、温かさに包まれた