あれから数日が経った
もちろん傷は癒え
ここでの生活にも慣れてくる
ただ一つ、リボンの下の傷は治らない
どうして…?
そんな事を考えていると
私の部屋にベルが入ってくる
「おはよう、ソラ」
「あっ、おはよう…ベル?
あの、私の左手首、皆に見せないように
リボン巻いてくれたんだよね
本当にありがとう」
ずっと言えなかった
感謝の言葉
「王子優しいからさ」
人を信じられなくても
今この瞬間、傍にいてくれるベルが、
ベルが特別な存在