ほんとはうそだよ
 この声が孵る頃に
 ピアノに凭れて逝きたい
 いいえ、愛しすぎて泣きそうなの
 夭逝に引かれる
 マネキンごっこ
 百の思い出に看取られて
 気付いたときにはおんぼろだった
 遥かな海底に不時着して
 蝶々結びの便箋

 メガホンで武装
 届かなかったのは僕か、僕の手か
 即興的にオペラッタ
 君の肌は僕の血のためにあるんだね
 後ろ姿で愛して
 レトロな気持ちでワルツを
 首を掴んだからって良い気になるな
 きっとこのリボンが千切れることはない
 スピーカーが拾ったのは失った日の
 お揃いの恋人

 海水遊覧淡水魚
 危険地帯の安全区域(レッドゾーンのブルーエリア)
 天翔ける吐息
 ああ、もうまどろっこしいな!
 伝染コードの取替はお早めに
 野菜の名前のお姫様
 口で夏を踊った
 その葬儀ではマリアさえ涙しない
 世界の歯車の破片
 無糖ジャムを如雨露で煮詰めつつ、銀の燭台に塗り込めて 



 ピアッサーで確認
 うさぎスキップ
 リップ音で笑う声
 あなたのために純白をオーダーメイド
 錆びついた頂(いただき)
 きらきら、ふわふわ(好きなもので世界が構成されていたら、どんなに良いか) (でもそんなに世界は都合良くできていないのです)
 高笑いがお似合い
 エンドロールは永遠に
 三時間遅れの飛行機雲
 縺れた毛糸を溶かしてく

 首吊り男のロマン論
 下馬評はついぞ行方知れず
 ここにおいてはあなたさまさえとんまもの
 愛を理由に天国へいけるなら
 臆病者は明日を潰す
 片手で脱がして
 ネクタイで血管を絞める
 頭の中の性感帯
 開かれた腕に入るか入らないかは君の自由だよ
 子供が子供の振る舞いをできる幸福

 ここ、ここだよ、君が狙うのは
 独り善がりは寂しいの
 自分に犯された聖地へ
 貫通しつくした耳 
 君が立った日に僕は倒れた
 羽が抜け落ちた場所
 あの子だけで間に合ってます。
 たどたどしく熟した唇
 だってもう手遅れなんでしょ
 最終通告にて、好きでした。


back
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -