憂鬱を染み込ませたリボン
 地平線の端が勿体ないよ
 博愛主義って便利な言葉
 不自由な言葉に窒息
 胸の汚れをお掃除します
 噛み痕さえ美しい貴方
 眼鏡だって夜になると眠くなるの
 彼岸花で編んだ桎梏
 愛してやるけど愛されてやらないよ
 いっそ一思いに、

 私の王様はヒエラルキーの最下層にいらっしゃいます
 一途さを淘汰した神様(平等な愛ってつまり浮気者ってことでしょ?)
 切り取られた小指に誓いのキスを嘱望します
 胸の上の星創
 振り解いた手の持ち主がわたしは死ぬ程大好きです。
 眠いならこの線の内側においで
 うっかりあくび
 体で始まる愛心で終わる恋
 誰かの夢で生きられたら満足さ
 ばいばい、と振った手は赤く染まっていた

 括られた腕であなたをかきいだく僕はきっと
 これが良いんじゃなくて、これ以外認めないんです。
 失意は地球の裏側に棲んでいる
 致命的なヒロイズム
 水溜まりが消えた日
 腹上死が理想的
 剥けた唇に掌を重ねる
 胸の奥から叫ばせて
 愛して愛して愛して、もう、要らない
 いつかの二人の予告編



 調律された世界
 薄皮一枚で止まった居場所
 それでも私を求めるというのですね。
 可能性未満の必然性
 カタカナ表記で綴った手紙(読めた言葉は一言だけで)
 透明だった私を染めてくれたのはあなたでした。
 螺子の足らない懐中時計で
 君の歌で育つユグドラシル
 宇宙は広がっているものではなくて、この地球を覆ってるものなんです。
 夕焼けに燃えた紙飛行機

 貫いた眼差しに誰を庇った
 白が潔癖なだけだと誰が言ったの
 曇ることを恐れる空
 奪うだけの愛であれ
 水底にある君の亡骸
 鐘の音は遠く、始まりはとうに決断されていた
 銃声一つで反転した昼夜
 小鳥の待ちぼうけ
 敷き詰めた棺桶で閉じた瞼の上には白い花が咲く
 嘆くくらいの可愛げがほしかった。

 夜に生きたい
 貴方、癖があるの
 空っぽの空想を泳ぐ
 幾度手を合わせたら一つになれるのだろうか
 曖昧を愛した男
 単語帳だらけの素肌に
 処女雪の冷気を羽織って
 僕に赦された境界線
 修正不可能な愚鈍さで
 ネオンサインを飲んだクラゲ


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