あっかんべえで完全降伏
 コンマ二秒、それが僕らと世界との時差だ
 糸的な電話
 電波系なラヂオ
 自惚れを強いた夜
 靴音を踏みつけてハイジャンプ
 二人だったら躊躇わないから
 睦言を囁いた唇で殺人予告
 一人きりのディナーショウ
 トランポリンで届くくらい

 裏切りのマニュアルなんてありません(電話帳の厚さは要求しないからさ、せめて)
 説教めいた告白を忌避できるのは若者の特権である。
 心を磨耗させた私に縋っても与えられるものは
 青褪めた空
 そこは彼女の理想郷
 剥がされた口紅
 凍った息がかかる前にこの唇を塞いでください
 目撃者の血痕
 弱いままでいいってきみの背中が教えてくれた
 幸福は不幸の足跡を辿るものさ 

 ふつくしい息継ぎの仕方
 それこそとろけるくらいの温かさで
 そのあと固まったものは君のものにしてあげる
 案山子と背比べ
 強制されて反逆者
 奇麗事で溢れたゴミ箱
 天使に尻尾はあるの?
 無痛の楔で
 その白い手袋は決別の合図
 水温の存在だけ


 
 石鹸のような終わり方
 宇宙の果てで見失った姫君
 右寄りな生き方で
 ガセネタじゃなくてフィクションと言いなさい
 足首だけで繋がる
 同族殺しの咎
 墜落の都
 雪の降った夜の明るさなら君は迷わない
 白昼夢に嘲笑う
 解放と自由に背を向けたのは自分

 ユートピアを騙った欠乏症
 イミテーションな詐欺師
 歪正の尺度
 自然発火のせいにさせて
 悪あがきにしても不毛な牽制だった 
 鎖骨の入れ墨
 砂糖の鱗
 衝動が愛になる瞬間
 ぶっちゃけしんどい
 あの星に続け!

 マニフェストを足蹴にヒーロー気取り
 花の告別の隙間に
 見下ろすのに飽きたから、次から僕は見上げようって決めたんだ
 ちょっと彼岸まで
 広い交差点の真ん中で(来ない君を待っていた)
 お前を作るのに失敗してしまったから
 空から逃げて身投げした
 人は何色を保護してるの
 好きの声にぺしゃんこね
 不発に終わった英雄譚


back
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -