作品 | ナノ




とても嫌な夢を見た

「名前?」
「あ、ごめんね 起こしちゃったか」
近くにいるだけで安心してしまった
ちょたが私から離れていく夢
テニスを取った夢

「ねえ ちょた」
名前を呼べば私の方を向いてくれる
「ちょたは私よりテニスを選ぶの」
「え」
ちょたは少し考えた後
口を開いた
「どっちも取る」
どちらも?

「もし、テニスで遠くへ行かなければいけないのなら、一緒に行くし、
名前が遠くへ行かなければいけないのなら、テニスと行く」

なんてね。と言うちょたは
優しい笑顔

「テニスも大事だけど、名前も大事」
「そっか」
安心してベッドにへたり込む
「でも、それって 私がテニスと同格ってことだよね」
「う、」
痛い所を突かれたのか
ちょたは黙り込む
「でも、そんなちょたが好き」
「え?」

テニスはちょたにとって
とても大切なもの
それと同格なら悪い気はしない
「私を大切に思ってくれているちょたが好き」
「自意識過剰だったらどうするの?」
「そんなことないって、信じてる」

私の事をずうっと好きでいてね
私もちょたをずっと好きでいる
「もう、寝ようか」
「うん」

悪い夢はビターチョコみたいな味

良い夢はミルクチョコみたいな味

好きな人が隣にいる時の夢は
ケーキみたいな
ふわふわで
甘い
スイーツたっぷりの


−−−−−−−−−−−−−−−−−
あなたが悪い夢を食べてくれるの
−−−−−−−−−−−−−−−−−




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -