となり街設定まとめ | ナノ


補足


「船員の誰かを守って、なーんてかっこ良い最期を妄想しちゃって…あ、こんなこと考えて図々しいッスかね?!」



自分が海賊だった記憶しかないレダは、オーウェンさんから乗船の誘いを受けて「自分の乗ってた船はこの幽霊船なんじゃないのか?」と勘違いしている。



でも実際は、全く別の海賊船の海賊でした。

※以下、レダの過去


 レダは海の近くにある小さな波止場の村で生まれ育ちます。家は貧しく、働いても働いても変わらない毎日に辟易し、いつしか海へ夢を抱くようになります。「自由な海賊となって財宝を探し仲間と冒険の旅に出ること」それがレダの憧れでした。
 19歳の時、隣街に海賊が来ているという噂話を聞き、生まれ育った村を身一つで飛び出します。海賊船に忍び込み「なんでもするから仲間にして欲しい」と頼み込んだレダは、幸運にも船長に気に入られ、海賊の仲間になることができました。しかしこれが後の彼の人生を大きく狂わすことになります。
  レダが乗った海賊船は、「悪魔」と呼ばれる船長の船でした。大海でも悪名高く、強盗、窃盗、暴力、悪行の限りがその船では罷り通りました。立ち寄った村ひとつを船長の気分ひとつで焼き尽くすことも珍しくありませんでした。蛮行を目の当たりにしたレダはひどく後悔します。自分の思い描いた夢のような冒険などこの船にはなかったのだ、と。あるのは船員達の下卑た笑い声と無情な現実でした。けれど、気づいた時にはもう何もかもが遅すぎました。仲間を海賊を裏切ることは、死を意味していました。



 レダの今の性格は、この悪魔と呼ばれる船長率いる海賊だった時代に形成されてます。一番下っ端だったレダは封鎖的な海賊船の中で船員達のストレスのはけ口にされることが多く(加えて船長に気に入られていることで風当たりが強かった)、日常的に暴力を受けてきてました。恐怖に怯えれば怯えるほどその反応が愉快とばかり暴力を振るわれたレダは、生きる術として、時間をかけて「ヘラヘラ笑ってる間抜けで馬鹿なキャラ」を作り上げ、船員達の顔色を伺いながら船で生きていくことになります。
 良く気が回るところや、人にNOと言えない性格はここでの生活がダイレクトに反映されています。23歳の頃、レダは仲間から裏切り行為の濡れ衣を着せられ、船長の手によって殺されるという最期を迎えます。


記憶を亡くした今の幽霊船での生活は、彼が夢見た理想の姿そのものなのだと思います。

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