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50時間の無駄な時間、もといとてつもなく気まずい時間の終わり。

「急ごうぜ」

レオリオのその一言で腕の時計を確認すると、やはり残り10時間を切っている。

そりゃあ急ぐだろうねお前のせいだから。

正直私は急ぐのは面倒だから、と言いたいところだが、キルアくんが進む限り進まなければならない。

いや本当、絶対イルミさんの依頼と私の依頼の天秤あってないわ。

先を急いでいるとひらけた視界。しかしそこは、

「さっきと同じ場所、みたいだな」

クラピカさんの言う通り、先ほどの闘技場へと私たちは来てしまった。選択を間違えたみたい。


その後も私たちは幾度となく多数決を迫られ、電流クイズ、マルバツ迷路、地雷付き双六……。

め ん ど く さ い 。

まさにこれのオンパレードだった。


そしてやっと、『最後の分かれ道』。

ここでは二つの道があって、ひとつは『五人でいけるが長く困難な道』、もうひとつは『三人しか行けないが短く簡単な道』。

「うわぁ、性格悪いことするなー」

思わずつぶやいてしまう。

壁にはたくさんの武器があり、もはや“みんなで殺しあえ”と言われているようなものだ。

「俺は、五人で行く方を選ぶよ」

言わずもがなそんなセリフを言うのはゴンくんで、やはり関心してしまう。まあ私も、五人で行く方を選んで時間切れになったとしても差し障りがない。

……イルミさんのいう“見張り”が合格を含めてだったら色々やばいけど。

多分その可能性はほとんど低いので、結果私はどちらの道でも構わない。


「俺、いいこと思いついた」

レオリオに関しては三人でいける道を選ぶということで、いよいよ仲間割れだろうかという頃、ゴンくんが何かを思いついたようで。

それは、『まず5人進める道を選んで、壁を掘って三人しか進めない道まで開けて五人で進む』という方法。

「ゴン、お前天才だな!!」

「よし、それでいこう」

「俺もサンセー」

正直壁を地道に削るよりも、今ここで誰か二人を動けない状態にする方が楽かもしれないけど、キルアくんの前ではいい子でいようという謎の目標が私にはある。

「賛成、です」

面倒だと思いつつも、こう言う他ないのだ。

mokuji