きみのこえ
2012/09/24

プリザーブドフラワーみたいにさ、

閉じ込めようとしたんだ、きみの声を

留守番電話の赤いランプがちかちかと瞬いて

ノイズ混じりのきみの声を吐き出す

やわらかい髪の感触を手のひらが憶えてる

とくん、ひとつ

心臓の高鳴り

軋む胸をセーターの上からきゅっと握りしめた

今年の冬は去年よりも寒い。


お題:留守電


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