ちらり
2012/06/18

雷が鳴り響いた

真っ暗な部屋

一瞬だけ照らされたあなたの顔は

あたしの知ってるあなたじゃなかった

刹那、強く、抱擁

あたしの肩のうえのあなたは、今、どんな顔をしてるの

風が、窓を、叩く

見え隠れする狂気が、凶器のように喉元をかすめた

熱い、息が、かかる

背中を走るゾクゾク
牙を喉に突き立てて欲しいと、草食動物の瞳で、あなたを見つめる

あぁ、つまるところ、狂っていたのは、

あなたではなく、

わたし



お題:ちらりずむ


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