冬のとある会話
2013/01/26

「まっくろね」
「空?」
「うん!!」

真っ赤な頬
真っ黒な瞳

小さな指が
不思議そうに空をさして

「なんで、おそら、まっくらなのにさ」
「うん」
「なんで、ゆきはしろいんだろう?」

しゃがんで、滑らかな髪をなでた

「雲が優しいからよ」
「やさしいの?」
「黒いけど、怖くないよって、ホントは優しいんだよって、だから雪は白いのよ」
「わたしね!くろくてもこわくないよ!くもさんすきよ!」
「そう、いい子ね」

すっかり冷えた手を包み

「帰ろうか」
「うん!!」

暖かい我が家へ向かう


春柚




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