金色社長のインタビュー! Q.高校時代は何部? A.硬式テニス部。全国行かしてもろたりしたのよ♪ Q.テニス部に親友がいたりしましたか? A.せやねえ……テニス部の皆は好きやったけど、特別親友は居らへんかったかなぁ。どっかで客観的に人間関係を見てた自分がおった感じ。 Q.やっぱり天才だから? A.それはどうやろね(笑) 「んなもん読むな!」 俺の読んでいた雑誌の表紙を見て、みるみる顔色を変えたユウジ先輩は、そう怒鳴って雑誌を取り上げてきた。 「表紙が小春先輩やから?」 にやりと笑いかけたら、ユウジ先輩は顔を真っ赤にさせて雑誌を壁に向かって投げつけてしまった。あーあ、さっき買ったばっかりやのに。まあ俺の金ちゃうけど。 「……財前がまた食いたい言うてたオムライス、作ったから。冷めへんうちに食うて」 「ども」 ユウジ先輩のオムライスは、結構美味い。また食いたいとぽろり溢したら、几帳面なユウジ先輩は材料を揃えて作ってくれた。無意識のうちに尽くしてしまう。そこが良いところで、悪いところやなあと思う。 壁に打ち付けられた雑誌は、そのまま放置された。きっとこのあと、ユウジ先輩がこっそり拾って盗み読みして泣くんだろう。 『特別親友は居らへんかったかなぁ』 きっとこれを読めばユウジ先輩は傷つく。それを望む自分も居る。いやらしい気持ち。 「ど、美味い?」 向かい合わせにテーブルについて、ユウジ先輩が作ったオムライスを俺が食べる。にこりと笑ってそんなふうに聞いてくるから、まあまあと答えた。ほんまはめっちゃ美味いけど。 「また作って」 そう言えば、ユウジ先輩は嬉しそうにするから。 |