お姉さんと出水兄妹
どうしてこうなった??
「すみません、紅葉を返して下さい」
返してと言われても・・・、後ろにいる彼女は私を盾にしてて身動きが取れない。
「うっさい!!私の勝手だもん。公平のばーか!!!」
「っ!!お前な?いい加減にしろよ?」
ん??また喧嘩??にしては何か違う気が。。。
とりあえず、落ち着かない??と訳を聞きたかった。
紅葉ちゃんのお気に入りのシャンプーが原因らしい。
あれ?確か二宮くんに貰ったっていう
なるほど、そりゃそうなるか。
このお兄ちゃんなら
ジャケットの裾をぎゅっと握られてて困った。この後は沢村さんに呼ばれている急がないといけない。
でもなんとかしてあげたい。
どうしたもんかと考えて
「公平くんも彼女さんに同じ事して見たら??」
そしたら、二宮君の気持ちわかるんじゃないかな??と言ってみると。
目を丸くして、固まった。
うん、今がチャンス!
後ろにいる紅葉ちゃんに、今のうちと声をかけて、ブツブツつぶやき始めた公平君をそのままにその場を去る。
あれでしばらくは大丈夫だと思う。そう言うと、仕事邪魔してすみません。とショボンとした紅葉ちゃん。
そんなことないよ?でも・・・。
本当にいい香りだねってぽんぽんと頭を撫でて見た。
そうなんです!と静かな笑顔を見せくれた彼女にこちらが癒されました。
後日。公平くんは彼女さんにプレゼントしたとかしないとか。
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