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『良牙ってあかねちゃんのこと本当に大好きよね』

そういうと良牙は顔を真っ赤にして下を向いて「まぁ…」と呟き、最後にはまた顔をあげて照れくさそうに私をみてにこりと笑う。

あーあ、もう叶わないじゃない。こんなに素直に言われちゃったらさ!引き離してでも私の物にしてみせるなんて意地悪もできないじゃない。でもね、でもね、本当は…もしかしたら私はそんな良牙のあかねちゃんへの一途なところとか一生懸命なところにひかれたのかもしれないの。だからこうして良牙の相談にのってられるのかな。
だけど今日はだめだった、我慢してた気持ちがパンって弾けちゃって思わず言っちゃったの。

「ああああの…それで今…なななんと…」
『うん…私良牙が好き』
「あ、そうだったな…うん」

耳まで真っ赤にして髪の毛なくなっちゃうんじゃないかってくらい頭をがしがしとかきだす良牙。動揺しすぎだよ。そしてぴたっと手を止めたかと思うと真っ直ぐ私の目を見た。あまりにも真っ直ぐに見られてこっちが恥ずかしい。恥ずかしいから顔をそらそうとしたのに肩を掴まれてそうもいかない。

「悪い!オレあかねさんが……」
『うん、分かってる』
「でも…っ」
『今までこれだけ相談受けてたのにわからないわけないじゃない』
「じゃあ名前今まで…オレ…」
『変なこといってるのわかってる、ごめんね。でも私良牙の相談受けてるの好きだった。私に相談してくれて…いくら自分の気持ちが報われなくても嬉しかった』

ポカンとした顔をする良牙。
当たり前だよね、「あなたの好きな人のことを話してるのが好き」なんて言われたってどうしようもない。また良牙のこと困らせちゃった。

「なっ…なぁ名前」
『…うん』
「オレは…あかねさんのことが好きだ。だから名前の気持ちには答えられない。それに今どうしたらいいかわからないからオレにはそれしか言えないんだ。でも…」
『……』
「ありがとう」


(素直で生真面目で一生懸命で)
(そんなあなたに恋してよかった)

(ありがとうと君は笑う)