▼ 1103 最初で最後の約束
「簓くん
いっぱい好きってゆってもかまへん?」
「ええに決まってるやろ?
恭からなら何万回でも
大歓迎や」
「ふふ よかった。
…なぁ 簓くん」
「今度はなんや?
いいギャグでも思いついたんか?」
「んーん。ちゃうよ。
あんな 僕と、約束してほしい事あんねん
かまへん?」
「約束ゥ?どんな約束かいうてくれんと困るわ」
「ずっと笑っててほしいって
そういう約束。僕がおらんくなっても、
簓くんにはわろててほしいねやん」
「……バカ言うな。
恭はずっと俺と一緒におるやろ
何やねんその最期みたいな言い方。
俺は約束せぇへんからな」
「…簓くん………ありがとう」
僕の後先が短い事。
知ってるのに 知らんぷりをする。
そんな貴方が 何より愛おしくて
大好きやったよ。
ほんまに ありがとう
prev / next