▼ 1014 そんな日々が好き
口喧嘩をした。
「もういい」
「あぁ?拗ねてんじゃねーよ恭」
「拗ねてねぇし。つかうるせぇ
暫く口聞かねぇ」
「ガキかテメェは」
「ガキで結構 じゃあなゴリラ」
「ゴリ…!?オイ誰がゴリラだ誰が」
「お前以外に誰がいるんだよ
このクソバカ力野郎が
一郎がンなんだから俺の服が
破けたんだろーが!」
「それは悪ィとは思ってるけどよ…
つうか気に入ってたんだもんな あれ。
マジでごめん
同じの買うから機嫌直せって」
「…いや いい。
同じのはいらねぇ」
「?いいのか?」
「おう。元々あれ 一郎が似合ってるって
言ってくれたから気に入ってた様なモンだし。
同じの探すつってもムズいだろ
結構前に買ったやつだしさ。
だから買ってくれんなら
その――お前が 似合うと思うやつにしてくれ」
「…」
「な、なんだよっ!人見て目を丸く
すんじゃねぇ!!」
「いや。急に可愛いこと言い出すから
どうしていいかわかんなくなっちまってよ」
「笑うな!バカ!しかも可愛いとかねーわ!」
「うおっ 叩くなって
つか恭 顔真っ赤」
「っ みるな!!このゴリラッ!!!」
「今ゴリラ関係ねぇだろ!?ってうおッ」
ボフッ
一郎の顔面目掛けて
勢いよく投げた枕は 見事
奴の顔面にヒットして
このしょうもない喧嘩は幕を閉じた。
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