00.

僕には何故だか゛以前゛の
記憶はあって ゛過去゛の、
僕としての記憶はない。

記憶喪失は、違法マイクによって
もたらされた 辛いものだったけれど
ずっと僕の側には 皆がいてくれた

側にいて 時には背中を押してくれたり
手を引っ張ってくれたり。

何度助けてもらったかなんて
わからない。

はじめは、知らない人だと
きっとここは僕の居場所ではないんだと
そう思っていたけれど。

今ではすっかり 大好きで、大切な
僕の居たい場所。
暖かくて 離れがたい、
大好きなお兄ちゃん達がいるところだ。

…お兄ちゃん、なんて
まだきちんと呼べたことは無いけれど。
時間がかかってでも、ちゃんと
呼んでみたい その気持ちは変わらなかった

一郎さんも じろくんも、さぶくんも
僕にとっては自慢のお兄ちゃん。
皆といられて ほんとに嬉しいんだ

これからもずっと一緒に。
って伝えるのは 恥ずかしくて
言えないけど ずっといられますように

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