射程圏内に入れ
※ついったで「弾(意味深)バカ」でちょっと盛り上がったので
「米屋!見てこれ」
「お前何で木虎の写メなんて待ち受けにしてんの?」
「この間撮らせて貰った!」
「うわー、ばっちり決めてんな、木虎のやつ…」
「なんでそんなひいてんの?可愛いじゃん、美人じゃん」
「まあ顔は整ってるよな」
「私が男だったら木虎ちゃん彼女にしたい…」
「あいつ結構ツンツンしてるけど」
「そのツンツン牙城を崩してデレさせてやるんだ…絶対デレ要素あるでしょ」
「生意気要素なら申し分なくある」
というか男だったらって何だ、と槍バカが突っ込むが、それに対する返答はない。
「お近づきになりたい…」
「お近づきになってどうすんの」
「色々知りたい!6月26日生まれのA型つるぎ座、身長161センチの15歳で辛い物が好き!!私が知ってるのこんくらいだよ…何も知らない…」
「なにこの木虎厨コワイ」
「あ〜、五限目寝そう…木虎ちゃんフォルダ眺めて過ごそう…」
「見つかって携帯没収されてしまえ」
「………」
「ところで、なんでさっきから寝たふりしてんの?」
「………っ!」
「話せるいい機会だったのに馬鹿だなー、弾バカ」
「うるせー槍バカ」
机に突っ伏してぼんやりしてたら、いつの間にやらすぐ傍に立っていて、もう、なんか、顔を上げるタイミングを失ってしまって。ただただ寝てる体を装って彼女の声に耳を傾けるだけだった。声を聴いていただけなのに、心臓がボッコンボッコン脈打って煩くて、痛い。
20141027