「頂戴」
※アンケコメ:木吉でエロ
※クラスメイト彼女


鉄平の指が好きだ。切り揃えられてる爪に指の腹。常人離れした大きさの掌。全部が好き。

「あ、もうちょっとだけ」

シて。出て行こうとする鉄平の手を掴んで、逆行するように押し込む。二本の指をずっぽり咥え込んでるそこが満たされて、心地良い。普段なら恥ずかしいと感じるものが、全くそう感じない。アドレナリンが過剰に出てる感じ。興奮状態で、他のものなんてどうでも良くて鉄平の指を締め上げることしか考えてない。セックスすることしか考えられない。

鉄平のそれを受け入れる体勢に、することだけで頭の中がいっぱいなんだ。指先の触れるところよりも更に奥が熱い。重いというか、痛いというか、もしかしたら疼いてるのかも。もっともっと欲しい、って体が渇望してる。

「積極的だな」

「そういう時もあるの」

奥で動く度に変な声が出る。それと同時に口が緩む。鉄平の大きなそれを扱く。上下に動くと、私の中の指も動く。竿の裏側を強く擦ると、指が意図して柔らかいところを撫で回す。うは、そこは、気持ち良い。下半身の緊張が解けて一層、鉄平の指の感触がリアルに伝わってくる。

指の腹が柔らかいところを押すのと同時に曲がった関節が逆側の粘膜を押し上げるのも、分かってしまう。お腹の中で蠢く感触にゾクゾクしながら亀頭の裏側を、円を描くように動かす。そうすると何だか色っぽい吐息が聞こえてくる。なんだこれ、相互オナニーじゃないけど、そんな感じ。相互オナニー補助?そんなのあったっけ。まあいいや、なんでもいいから、鉄平で気持ち良くなりたい。体勢を変えようとしたら、それを制するように鉄平は私の腰を掴んで座らせた。ん?何?何で?

「?」

「もうちょっとこのままで」

「何で」

「何でも」

本当はさっき挿れる気でいたんだ。なのに私が指で続けてとねだったから、その仕返し?そういうこと?だとしたら意地悪、意地悪だ。指がいやらしく動く。気持ち良くて、鉄平のを弄る手が止まる。

「悠、手が止まってる」

「て、てっぺい」

「んん?」

「あの、さ そろそろ」

欲しいな、と視線で訴えても鉄平のテンションに変化はない。寧ろ落ち着いている。

「いや、まだまだ」

「そんな」

「もう少し慣らしてから」

「もう、十分 慣らしたよ」

早く欲しいのに、それを飄々として受け流す鉄平が憎たらしい。私の下を弄ってる。それはもう涼しい顔して。それとは正反対に私の体は準備万端過ぎるくらいに濡れてる。

「ねえってば」

「んー」

「鉄平ってば」

「なんだ?」

「てっぺー…」

「悠、ちゃんと言わないと分からないぞ」

絶対分かってるんだろうけど、天然だし、もしかしたら本当に意図が伝わってないのかも。でも私がこう考えるのを見越した上で態度とってるのかと考えると、もう掌の上でいい具合に転がされてる感が拭えない。憎たらしいし好きだし悔しいし愛しいしで、頭が混乱してきた。馬鹿馬鹿、鉄平の馬鹿。


「頂戴」
(一分一秒でも早く、私の中に)


20130218
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