ネクスト・ゴー・ラウンド
※アンケコメ:氷室と後輩でエロ
※マネージャー(三年)が一年になった感じでお願いします


きゅっと締まる、それより少し前に声があがった。

「ひ、せ、せんぱ い、」

上に跨っていた悠は背中を反らしてイった。こうしてイくの、何回目だったかな。何時に始めたんだっけ、と時計に目を遣りそうになったけど時間を確認したら満足してそのまま寝てしまいそうだ。止めておこう。

「あっ…う、ん」

震えが治まると悠はごめんなさい、私だけ、と申し訳なさそうに謝る。顎を伝う汗を拭って顔を上げる。ずるりと生温い感触を残して悠の中からそれを引き抜いた。温度差が寂しい。

「俺もさっきイったからおあいこだよ」

「、そう、ですか」

「それに上でイく悠を初めて見れたから、ふふふ」

「ちょ、そういうこと言わないで下さい…っ」

「いたっ」

頬を抓られた。正直に可愛かった、と言っただけなのに。脊髄反射でもの言わないで下さい、恥ずかしいです。悠は不満げに眉間に皺を寄せつつも頬を染めている。なんだい、脊髄反射って。

「ハッキリ言わないで心の中に留めておけば良いんです」

日本ではこういうことに関してはそこまでオープンじゃないんです、と悠は言った。そんなこと言ってもね、俺と悠しかいないんだから。オープンもなにもないんじゃないのかな。ここで言わないでいつ言うの。

「留めて相手が分かる筈ないじゃないか」

「まあ、そうですけど、」

「言いたいことを言わないのは良くないと思うけどね」

悠は「文化が違うのかな…」、と一人ごちた。互いの主張が齟齬する空気にうーんと頭を捻っている。捻る必要は全くないのに、変なところで考え込むね。事後なのに妙なことに思考を巡らせている悠の髪を耳にかける。抱き寄せて小振りな形の耳を口に含む。軟骨がくにゃんと舌の動きに倣って曲がった。

「せんぱい、くすぐったいです」

「んん?」

「くすぐった、いってば…っ」

汗ばんでる肌が色っぽい。程よくくびれた腰を抱き寄せて首筋に唇を這わせた。汗が少し冷えたのか、ひんやりとした感触がする。でも次の瞬間に冷たさは消えてる。人肌として温度をしっかり持っていて、温もりがある。悠の笑い声が微かに響いてくる。すっかり脱力しきって安心しているみたいだ。幸せそうに目を細めてる。極めて自然に、勘付かれないように。肌を撫でる手を、そのまま静かに降下させた。

「!」

さっきまでしっかり咥えてたそこに指を這わすと悠は蕩けてた目を白黒させて硬直した。動揺してる。そして震える声でもういいでしょう、勘弁して下さいと言いたげに訴えてきた。

「ま、まだ、スるんですか…っ!」

「勿論」

口が利けるうちなんてまだまだ元気のある証拠じゃないかな。横になりながら項垂れると悠は、「先輩、無理です。私死にます」と言って汗で濡れた前髪を払った。その割には諦めたように足を広げる。ということは、やっぱりまだ余裕があるんだ。素直じゃないね。


ネクスト・ゴー・ラウンド
(さあ、悠。立てなくなるまで続けよう)


20130220
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