貪れ本能のままに
※高尾双子姉設定
※妹の存在自体がログアウト

あと30分ほどで日付が変わる。明日は休日だから寝坊したってなにも困らない。安堵感に包まれベッドに潜り込んで目を閉じても、意識が冴えている。体は疲れているのに、寝てしまいたいのに。何故。

「………」

深く考えず下着越しに陰部を撫でると、意識が覚醒している意味がわかって自分に呆れた。ムラムラしてたのか、と気がつくのにそう時間がかからなかったこともだけど、そもそも体がそういう状態だということに。

「…あ」

部屋の外を誰かが歩いている気配に気がついた。和成だ。私と入れ替わりでさっきまで風呂に入っていたはずだ。風呂上がりの和成の部屋に滑り込んで、ムラムラしてるから一発付き合って、とは流石に言いにくかった。でも、一人でする選択肢はない。勝手だなと反省しながら半開きになっている和成の部屋のドアから体を滑り込ませた。私に気がついて、携帯をいじりながら和成は振り返った。

「和成」

「んー?」

「部屋、入っていい?」

「入ってるじゃん」

「…そうだね…」

なんて言おうか。この状態を、私の体が欲している行為を、和成と及びたいと、単刀直入に口にして果たしていいのだろうか。今更恥ずかしがることはないのかも知れないけど、迷ってる私を横目に和成はベッドに横たわって手招きをする。

「こっち」

「うん…」

「はい、ここ」

口に出すまでもなく、付き合ってやるよと態度で示す。和成は私のことなんてお見通しというわけだ。腹部に跨れと言われるがまま、体の疼きには抗えず寝間着のワンピースを捲り上げて和成のソレの辺りに腰を下ろした。

布越しに熱量のある塊が主張し始めたのを感じる。嫌々付き合っているわけではないように見受けられてどこか安心した。和成が私の剥き出しの太腿をソロリと撫で上げる。いやらしい動きに腰が浮く。

「直接じゃなくていいの?」

熱く首をもたげ始めたそれと密着している私のスカイブルーのショーツをずり下ろしながら、和成は意地悪く促した。我慢できないのはお互い様のようで堪らずショーツを脱ぎ捨てた。布越しの刺激で十分に勃起しているそれがブルリと勢いよく飛び出す。勃起しているものの大きさを見て、これを受け入れるのかと想像しただけで下腹部がキュンと疼いた。

「ふぅ…ん」

「…っ なんか熱いな…」

皮を被ったままの竿の部分が私の陰部に密着する。スベスベして心地よいけど先に進みたい。陰唇を左右に開いて挟み込んで腰を揺らす。そんな素股じみたことをほんの少しの間やっただけで我慢できなくなった。今すぐそれが欲しい。狭い膣をこじ開けて何度も何度も激しく穿って欲しい願望が体を支配した。

「…入れていい?」

「もう?慣らしてねーじゃん」

「慣らしてなくていい」

「だめ、お預け」

意地悪!と言うより早く私をベッドに押し倒し膝を割ってまだ潤うまで準備が整っていないそこの肉を、和成が無遠慮に広げた。

「んっ」

「これで入れたら痛いだろ」

「大丈夫だから…ふぅ…」

スルリ。指が一本、体の中に滑り込んで来た。望んでいるそれと比べるとだいぶ物足りない。けど指の腹で優しく押すように、なにかを探しているような仕草がくすぐったく愛おしい。

「ここ、好きだろ」

「好き、だけど」

「なに」

「指、細いからヤダ」

もっと欲しいと強請ったところで指が一本追加されるだけ。でもやや息苦しい。

「悠、わがままだなぁ」

呆れながらも手を休めない和成は半笑いで、包皮を捲りあげて一番敏感で小さいピンク色の突起を捏ねくり始めた。

「ひあっ」

「お、締まった」

中を擦り上げながら突起を捏ねられて、陰部がピクピクと収縮して痙攣しているのを感じる。和成にはそれが丸見えなんだ。ぞわぞわと背筋を走る快感が身体中をめぐる。ますます和成の大きくなっている男根が欲しくなって切ない。指で擦られているのも突起を押し潰されるのも好きだけど何より熱の塊が欲しい。

「はやく、はやく入れて」

「まだダメ」

お腹にくっつきそうなほど反り返っているそれを無視しろなんて無茶だよ。欲しい、和成のそれを入れて。頭の中がそれしか考えられなくなっていると突起と膣襞を同時に弄られて声が裏返った。

「ひ、やっ あん」

「悠、ここと中を一緒にいじられるの好きだもんな」

好き、と返事をするより早く和成の指が容赦なく動く。一定のリズムで突起を撫で突いて、肉襞一枚一枚を丁寧に押し上げられ体が内側から開かれる。ひとりでに足が開いた。もっともっと気持ちよくしてもらえるように。遠慮なくいじれるように。

「こっちはもっと好きだよな」

「やっ、あひ…っ、ん、あっ!」

手慣れた、引っ掻くような動きに腹部がざわめく。咄嗟に陰部を押さえようと手を伸ばしたけど、自分で恥ずかしいところを広げただけになってしまった。溢れちゃう、という懸念が的中して、プチュッと場違いな水音とともに和成の手に透明な液体を吹き出してしまった。

一度だけに留まらず二度三度と飛沫が飛んでいる。出た。指だけでいとも簡単に。その痴態に煽られたのか、それは定かではないけど私にのし掛かりながら和成は素早く男根に避妊具を被せた。そしてニヤリと笑って、鈴口付近までを入れてゆっくり腰を使い始めた。気持ちいいけど物足りない。

「あ、ん…かずなりぃ…」

奥まで入れてよ。そう訴えるのは下腹部の奥の方、子宮の辺りが欲しているから。熱い。乱暴に突き上げて。

「もうちょいしてからな」

意地悪だ。とはいえ望む乱暴さには到底及ばない、腰を引いたらあっさり抜け落ちてしまいそうなほど浅い挿入にすら興奮している。繋がっている。数分前までは得られるか、わからなかった快感に体が包まれている。泥をかきまわす音が下から聞こえてきた。私の中から出てきた液体で音が鳴っている。

「悠のでドロドロ」

喉の奥で笑いを押し殺している和成の声が出て耳朶に響いて鳥肌が止まらない。我が弟ながらなんて艶のある声なんだろう。耳元でもっともっといやらしい言葉を囁いて欲しくなる。

「我慢してエライ」

「ん」

「いい子いい子」

幼い子供を褒めるみたいにされるより、何より欲しいから焦らさないで。言葉にすると同時に、ズポリと卑猥な音がしそうな勢いで肉を掻き分けて和成の熱くて太いのが入ってきた。

「あ、―っ!!」

子宮の入り口と男根の鈴口がピッタリくっついているような感覚に鳥肌が立った。入ってきた。ぞわぞわする。衝撃の反動で腰が何回か勝手に動いてしまう。

「気持ちいい?」

「いい、すご、きてる……あっあ、やん、」

「あ、わ、悠、入れただけでイッた?」

予想外の反応に和成の声が楽しそうに上擦る。イッちゃったよ、和成の大きくて気持ちいいから。待ち焦がれていた快感を逃がすのが嫌で、反射的に和成の腰に足を回してがっちりとホールドする。離したくない。このままでいたい。

「あ、はは、悠、足」

動けねえよ。呆れたように笑うのに和成は楽しそうに私の腰を持って無理やり動こうとする。男女の差か、その力が結構強くて回した足を緩めてしまった。

「あっ ふ、…んん」

汗で濡れる髪を梳きながら、和成はここからが本番とでもいう雰囲気を醸しながら余裕のある声で「泣いてもやめねーから」と私に覆いかぶさった。



風呂場に悠の匂いが立ち込めてて参った。女物のやや甘いボディソープの匂いに交じっていて、換気してもなかなか消えてくれない。堪らず洗濯カゴの中から、数刻前まで悠が着ていた服を引っ張り出してそこに顔を押し付けて無心になって一発。昂りは治ったけど途轍もない虚無感に苛まれたまま部屋に戻った。何をやってんだ俺は。

「部屋、入っていい?」

こちらの様子を窺いながら尋ねてくる悠の顔を見て、そして寝間着の下の体の状態をイメージしたら、これから見ようとしていたエロビデオなんてどうでもよくなった。もう一度抜いてから寝ようかと手に取った携帯をカバンの中に放り投げて、悠をベッドに誘ったわけだ。さっきまでの罪悪感や虚無感なんざ一瞬で霧散した。

「あん、っ…!」

悠の体は俺の想像した通りの反応を示した。強請るのが早かったことには驚いたけど、焦らすように触り弱いところを執拗に責めれば潮を吹く。勝手知ったるとはこういうことだ。足を背中に回して勝手に腰振ってイッた悠は対面座位になってもずっと緩慢な動作で体をくねらせている。

「んぅ…っ」

「悠、動きたいんだけど」

「や、待って」

心地いいところによく当たるらしく、悠は頻繁に体を強張らせて声を漏らす。さっきまで動いてって強請ってた癖に調子がいいやつだ。気持ちいいならそれで全然問題ないけど。

「あっ、 ここ好き…っ」

上体を逸らして器用に腰だけ動かす悠。あー、俺のがズッポリ入ってるのよく見えるわ。ピンク色の肉襞を擦り上げて、悠の一番敏感なところが天井を見上げるように勃ってる。見ようによってはグロテスクかも知れないけど腰をくねらせて快感を貪っている悠の体の素直な反応なわけだから可愛くて堪らない。

「見せつけてる?」

「ちが、ここ、きもちよくて止まんない」

体を後ろに倒したまま腰を上下させると白く泡立つヌルヌルした液体が竿を伝っていった。気持ちいいのを見せつけてるんだろ。好き勝手に動いて疲れ切ったのか悠は足を広げ、俺のを入れたままベッドに背中をつけて鼻から甘い声を出している。
「好きに動くからな」

「…出ちゃうかも…」

「気にすんな」

膝裏を持って目一杯足を広げて奥まで捩じ込むと、悠は腰を戦慄かせた。不意に襲ってきた深い快感に目を白黒させている。散々焦らしたが、焦らされていたのは悠だけじゃなく俺自身だったことが可笑しくてもう一度ガツンと最深部を穿つ。

深いところでコツンと何かにぶつかった気がする。その感覚をもう一度感じたくて更に穿つ。コツン。もう一度。コツン。よくわからないけど気持ちがいい。

「ひゃあ…っ」

「エロ…。動く度にヒクヒクしてるのわかる?」

「ど、どこが」

「どこってここでしょ」

ミッチリ隙間なく繋がっているそこの襞を左右に広げて見下ろす。悠の真っピンク色の肉襞が赤黒い俺の竿を吐き出したり飲み込んだりしている。グロテスクな粘膜をこすりあうだけでこんなに気持ちいいのが可笑しくて、全てが妙に可笑しくて腰を乱暴に上下させた。

ゴリゴリ、ズリズリ、ヌプヌプ。よくわからない、全てが混ざり合った音がする。卑猥な音だ。動けば卑猥でリズミカルな音が鳴る。

「あっ、待って、かずなり」

制止の声を無視して動いたら、プシュッとスプリンクラーみたいな音が聞こえるのと同時に自分の胸に温かいなにかが当たった。滴って悠の腹の上に落ちていくのと同時にまた温かいものが当たる。今日はよく吹くなあ。そんなにムラムラしてたのか。底をつくまで出させてやろっか?

腰を更にきつく掴んで奥の方へ奥の方へ力を込める。悠は悲鳴をあげた。ブチュブチュと激しい水音に交じっているからまるで溺れているようだ。

「やんっ、止まらな…っ ひゃ」

俺も腰が止まらないや。穿つ度に膣がキュッと締まるのがわかった。締まっては波打って締まり、痙攣して温かいものが溢れていく。悠、キツイ。抗う気なんてこれっぽっちもなかったけど、抗えずに吐き出した。

「う、あっ」

ビリビリと脊髄の中を電気が走ったみたいな衝撃に、間抜けな声が出てしまう。悠に被さって本能のままに下半身を揺すって余韻に浸る。目の前に柔らかい二つの膨らみがあるけど、手を伸ばす余裕はなくて顔面を埋めただけになった。

上がっていた呼吸が整ってようやく体を起こし名残惜しそうに収まっているソレを引き抜いた。避妊具の中に白く濁った液体が溜まっている。

「あは、和成、たくさん出したね」

悠が満足気に微笑んでフラフラと覚束ない足取りで俺に寄りかかる。まだヤルのか?と聞くまでもない。悠の目はその気満々だ。

「乗っていい?」

半勃ちの男根を手で扱いて避妊具を被せて、返事を待ちもせず悠は跨って一気に根元まで、俺を受け入れた。


20180218
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