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  こしょばいよ、そう言えば私の肩にもたれかかっているマサキと目が合った。何回か来たことのあるこの部屋に入って十数分。マサキは私の肩にもたれかかってもぞもぞと頭を動かしている。水色の髪があたってこしょばい。




「どうしたの?いつになく甘えてくるね」
「んー、人肌恋しい季節なんだよ」
「なにそれ」




  そろそろ肩が重たくなってきたなー、なんて真っ白な天井を見ながら考えた。どいて、と口では言ってみるものの、やっぱり好きな人に甘えられるのは嬉しいと思ってしまう。




「なんだかマサキ猫みたい」
「まぁ、猫かぶりだけど」
「あ、それは認めてるんだ」




  決してそんな意味では言ってないけど、ちょっと嫌味っぽかったかなって自分の発言に反省した。ちら、とマサキを見ると目がウトウトしていた。あれ、眠たいのかな。




「眠たいの?」
「んー、別に、」
「眠たいくせに。いいよ、寝ても」



  じゃあ、というマサキの声とともに私の視界が揺れた。びっくりしてマサキ、と名前を呼んだら「名前、抱き枕になって」と。え、いやいやいやいや。状況が飲み込めずにどうしようか迷っていると、規則正しい寝息が聞こえてきた。もう寝たのか。




「もー、マサキは…」




  呆れたように言うが、寝ているマサキには聞こえるはずもない。さっきまでこしょばかった髪を触りながら、寝顔可愛いなーと思う私はよっぽどマサキが好きなんだろう。大好き、と普段は恥ずかしくて言えない言葉を言ったあと、私もマサキの隣で目を閉じた。









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甘えん坊狩屋くん


20120117


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