あはは、っ。彼女のことを思い出すと笑いが込み上げてきますよ、全く。

彼女は若干、いえかなりですね。頭がよろしくなかったんです。えぇ、天は二物を与えず。あぁ、なんて彼女に似合う言葉なんでしょう!!誤解のないように言っておきますが、座学の方の成績は良かったんですよ??十番以内には毎回入っていましたから。

私の言う頭がよろしくない、と言うのは彼女残念なことに…二次元と三次元の区別がつかない人間だったんです。笑っちゃいますよね。いや、そういう方たちを否定するわけじゃないんですけど彼女…花音ちゃんのあれは正直ドン引きでしたよ。

一部抜粋しますと…。

「花音はぁ、お姫様なんだよぉ??だからみんなは花音のこと愛さなくちゃだぁめぇ」
「もぉ!!みんなぁ、いくら花音が可愛くて高貴なお姫様だからってぇ話しかけちゃダメ!!とかないんだよぉ??」
「あーぁ、喉乾いちゃったぁ!!みんな花音の為に飲み物買ってきてよぉ…。花音の言うこと、聞いてくれるよねぇ(上目遣い」
………etc

正直ドン引きでしたよ!!!!(大事なことなので二回言いました)

いや顔は可愛いんです。だからその行動も見苦しくはないんですよ、別に!!でも、ねぇ。お姫様とか愛されヒロインとか、二次元の世界しか通用しませんよ…そんなの。
そういうの逆に気持ち悪くないですか??誰からも愛されてるって。人の好みは十人いれば十人とも違うんですよ。

私のことを嫌いな人もいれば好きでいてくれる人もいる。無関心な人だって、勿論いる。そういう人たちがいなきゃ誰かと仲良くすることも、喧嘩することも、他人でいることもなぁんにも出来ないじゃん。そんな訳のわからない世界に花音ちゃんは行きたかったらしいけど無理だっつーの。

だけど花音ちゃんには理解できなかった。私に当たり散らした。
「何で花音は愛されないの??」って。ひどい時にはヒステリックに叩かれたことも、お気に入りのものを壊されたこともあったなぁ。

でも、一番嫌だったのは彼を好きになったことなんだよね。

何回も何十回も、何百回も繰り返してるけど彼…八波翔(はちなみ かける)くんのことを忘れた日なんか一日も無いんだ。ほんとだよ??


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