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お坊ちゃまVSお嬢様の口喧嘩はもちろんお嬢様、伊織の楽勝勝利で終了。

惚れた弱みだよね、跡部くんがいおちゃんに弱いの。
リア充おつおつー。

「詩織、すいません…」
「怒ってない、よ??」

全然、別に大嫌いなテニス部のコートに連れてこられて放置喰らったことなんて。

「ぜーんぜん、怒ってない…よ」

ほんとだよ^^


「詩織を呼んだ理由なんですが、マネージャー業を少々手伝って頂けないかと(ゴニョゴニョ」
「や、だ」
「…ですよねー」

いやいやいやいおちゃん。わたしがテニス部駄目なの知ってるでしょ!?なんでわたしを呼んだの、いやマジなお話だよこれ!!



「いつもドリンクを作ってくださるマネージャーが今日はお休みなんですの。私、ドリンク作りは中学一年生の一回しかしたことがなくて…」


…これだけ聞くとただの怠惰に聞こえるかもしれないが、いおちゃんはドリンク作りを一切手伝わない。手伝えないと言った方が正しいけれど。天城院伊織はかなりの料理音痴だ。正直ドリンク程度のものを料理と呼ぶのはおこがましいかも知れないけれど…。



ちらりと跡部くんを見ると、真夏なのに真っ青な顔でガクガク震えていた。
うん分かるよ。あれはわたしも本気で飲みたくない。たとえ親友の頼みでも、飲まなきゃ死んじゃうと言われようと…絶対飲まない。しかも料理音痴な自覚が本人にない分タチが悪い。


「死人を、だすのは…だめ、絶対」
「どういうことですの??」
「…はぁ。必要以上に…近付かない・話しかけない。これ、守れるなら…やる」



流石のわたしでも未然に防げる殺人を無視するほど性格歪んでないんだよ。



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