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そうと決まれば動きやすい格好に着替えて、さっさと行こう。前世では某球技が大好きなのにトラウマなわたしだけど、運動は何でも好きだし少し楽しみだ。まぁ、テニスはあまり得意でも好きでもないからやる気はないんだけど。


がちゃり、とドアを開けると…。


「…ぅ、わっ!?」
「あぶね…っ!」


宍戸亮がドアの前に立っていた。急いで閉めたよ、当たり前だよね。
ばくばくと心臓が煩い。恋愛的なドキドキじゃなくて、例えるならお化け屋敷に入った時のドキドキ感みたいな?なんにせよ、いい意味じゃない絶対。


あ、近くにいるのわかったらくらくらしてきた。おのれ宍戸亮、わたしがテニス部員駄目なの知ってるんでしょ!?だったら不用意にわたしの部屋の近く通らないでよ!知らなかった、じゃ済まないんだからね!
呼吸困難って言葉にできないくらいしんどいんだから…。


「…わ、たし、外出たい…から、部屋から…離れて」
「わ、わりぃ!!」


自分でもかなり不機嫌な声だったと思う。それでもただの女の子の声にビビるって男の子としてどうなの?


ちなみに後日若に聞いた話だが、その時のわたしの声はどこの893だ!と言われるほどにドスが効いていたらしい。解せぬ。
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