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ごろんごろんと、日吉家唯一のベッドで転がる。暇だ、本気で暇すぎる。テニス部員がいるなか、下手に部屋から出て無駄な接触さ避けたい。
というか、わたしは跡部景吾を筆頭にテニス部員に嫌われてるから、ねぇ。本当、この拒絶反応がなければまだましなのかも知れない…。


「いや、ないない。わたし、あんな無駄に派手な人種嫌いだし」


ついつい素で答えちゃったよ。区切り区切りの言葉はわたしのアイデンティティーなのにな、まぁ嘘だけど。


「ひーまーひーまーひーまーひーまーひーまーひーまーひーまーひーまー、虚しいなぁ…。いおちゃんがいてくれればなー、我が儘言えないけどさ」


わたしの家とは違いお家同士の繋がりが強いいおちゃんに、迷惑は掛けられない。いおちゃんは寧ろ我が儘とか言ってほしいらしいけど、わたしがいおちゃんの側にいること自体が迷惑だし我が儘だから。


どうしよう、凄く寂しいや…。わたし、独りが寂しいとか言うキャラじゃないんだけどな。もう、いおちゃんのせいでわたし弱くなっちゃったよ。依存はしないって決めてたのにな。


「早く明日になんないかなぁ?」


そしたらいおちゃんに、伊織に会えるのに 。


「あー、もうっ!イライラしたときは体動かすのがいいんだよね…。よし、近くの公園にでも行こう。最初からこうすれば良かったんだよ、馬鹿だなぁわたし」
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