翔は空気の抜けたような笑い声で笑った。

なんか馬鹿にされてる気分だ。翔の癖に生意気!!


「…あいつも、そう言うと思うから…なぁ。責められるより、許される方が辛いっちゅーねん」
「わたしが思うにその彼女さんもかなりエグい性格してるんじゃない??」
「あいつはめっちゃ純粋やから、世界に一人しかおらん位のピュアやから」
「否定早すぎて気持ち悪い。いやさ、最期笑って死んだならかなり…うんエグいというか独占欲??支配欲??そーいうのヤバいんじゃないかなって思ったの!!」


わたしが言いきると翔は笑顔を引っ込めて、普段から開いてない目をこれでもか!!というほどに開いてわたしを見つめる。

無言で続き促すのやめてもらえないかなぁ。


「はぁ、わたしの推測だし正解か分かんないよ??その人には自分を突き落した犯人見えてたんじゃないかな。取り乱すあんたと突き落した犯人、その人が頭がいいなら…わたしと同じような思考回路ならその犯人に対して思うはずだよ…








ざまぁみろ!!ってねー」


だって、きっと犯人は翔が好きだったんだ。だから邪魔な彼女を殺したのに、最期の最期まで翔の目には彼女しか映ってないし絶対に忘れらんない。

全部、計算してる行動なら性格が歪んでるよ。

でも…一生自分を思い続けるように、他の恋人を作ったとしても自分を嫌でも思い出すように。


「まるで呪みたいだね」


わたしは笑った。


計算の内なら…

B級ホラーレベルの恐怖だね!!



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