依存と共存 | ナノ
からからと日向と二人で笑いながら(笑ってたのは主に私、ひゅーが怒ってばっかなんだもん)体育館に向かう。
「りっちゃぁぁぁん、来たよー」
「こんの馬鹿月!!今日は絶対来なさいって言っておいたでしょう!!」
「やだなー来るつもりだったよ(嘘だけど)。で、新入生まだー??」
「はぁ、もうすぐ来るわよ」
さっさと着替えてこい!!とどこぞの鬼コーチみたいな声で怒鳴られて、急いで着替えに行く。
私、別にゆるふわとか非常識人じゃないから。昔のチームじゃ超常識人枠だったんだから。
そんな感じで着替えてボールの用意。その時にちょうど新入生が体育館に入ってきた。
ひーふーみーよー、へぇ。15人かぁ。
もう少し欲しいような気もするけど、確実にこれより減るんだよねー。
あ、彼ここに入ったんだ。相変わらず影うっすいなー、見失うとこだった。
「男子バスケ部カントク、相田リコです。よろしく!!」
「「「えぇぇぇぇぇぇ!!!!」」」
きゃはははははっ、面白いなー。驚きすぎでしょwwww
「月こっちに来なさい!!」
「はぁーい」
「彼女はマネージャーよ」
「えっと、マネージャーの七瀬月です。これからよろしくお願いしますね」
ふにゃりと笑って見せればおーるおっけー。
これで私は平凡ながら素朴な女の子でしょ??猫かぶりやんないとね。
ちょ、日向吹き出すな!!伊月くん、コガくん、笑い堪えないで!!逆に傷つく…。
「えと、あの…あー、」
「…ぷ、ふふ」
「りっちゃんもさー笑いたければ笑えば!?絶対仕返しするけどね!!」
「いでっ!!おまえなぁ」
「日向が一番笑ってんの、まじうっとうしい。蹴りじゃないだけましだと思いな!!」
ふん、っと鼻を鳴らして部室に戻る。
あーもう、気分悪い。帰ろうかなぁ、どうせ今日は練習にならないでしょ。
とりあえずタオルだけは準備してあげよう。彼もいることだし。
タオルの入った籠をベンチの横に置いていたらりっちゃんの甲高い声が聞こえた。
それをきっかけにざわざわし始めた。
「あ、テツヤくん。入学おめでとー!」
「やっぱり月先輩でしたか。気づいていたなら、言ってくれれば…」
「そんな恨みがましい目むけないでよ…。黙ってた方が面白いと思ったんだよ、ごめんね」
「いえ、」
水色の髪と同色のまんまるな目。懐かしい、全然変わってないんだねぇ。
「テツヤくんが此処に入学するとは思わなかったよ、いや本当に」
「すこし嘘っぽく聞こえますよ、それじゃ」
「あらいやだ。テツヤくんは先輩を疑うのかー、悲しいなー」
「顔笑ってますけど…」
あはっ。このやりとりも久しぶりー。
「あ、テツヤくん。また今度先輩たちに会いに行ってみれば??会いたいって言ってたよ。ちづ先輩は京都だからなかなか会えないかもだけど、ゆず先輩は神奈川だし、ね」
「えぇ、ぜひお会いしたいです」
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