『刹那のほうが男心くすぐって、将来の成長が楽しめて可愛いに決まってるだろ!』




『わかってない!マスターはたしかに冷たいところがあるかもしれないけれど!気にいった人には抱きつくんだよ!あのときの可愛さわね!』


「……なに、やってるの?心愛ちゃん」


「ニューラ、お前……」             

『ああ、二人の話は終わったんですか。結論はどうなったんですか?』




「「どっちも可愛くて格好いい」」


空狸の質問に二人はキリッとして答えた。
さっきまでの激しい言い争いが嘘のようにすっきりしたようで。変わり身の早さに苦笑いを浮かべる。

それから先ほどの刹那とシルバーのように言い争う心愛とニューラのほうに再び視線を移した。



『こあにーちゃたち、どっちの主人のほうがかわいいか対決してるの』




「元気だねー」

「……やめてくれ、切実に」


二者二様な反応だった。
でも二人とも嫌そうな表情ではなく、どこか嬉しそうだった。


「陽ちゃんたちがご飯作ってるから呼ぼうと思ったのに」

『俺の見間違いじゃなければ氷華が勝手にシルバーのポケモンしきってるように見えるんだけど』




「俺はあのウインディが一番可哀想にみえるんだが」

「? みんな楽しそうだよ?」

「……刹那は純粋な目で見てるんだな」


きょとりとしている刹那を見てシルバーは呆れたように笑いながら頭を撫でる。
あ、今の呆れた感じはシルバーくんにちょっと似てるかもと思いながらされるがままだったが、途中で心愛が『ぎゃー!刹那が汚される!!』



と叫んで割り込んだために撫でるのは中断させられた。



「あんた馬鹿でしょ、心愛。シルバーは女よ。というかいつまでもくだらない言い争いしてないでさっさとご飯作るの手伝いなさい」




『くだらないだと!?重要だろ!』









「くだらないでしょうが。刹那が一番可愛いって常識よ」








『なんのだよ、おい。明らかに手持ち視点からの言葉じゃねーか』


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