気が付けば二年生。
一年生の時に何をしてたなんて思い出せないけど、確かに過ごしてきた365日。
新しい学年になり、貼り出されたクラスは春と一緒だった。
祐希は要と同じクラスってことにかなりの不満があったらしくて「変わってよゆーた」なんて言ってきたけど、オレにはどうしようもない。

クラスの生徒の要望ですぐに行われた席替え。
浅羽っていう苗字のせいで、普通に並べば窓際の一番前の席。(去年は青木サンが前にいたけど)
席替えの結果は窓際の後ろから2番目。
隣の子とかによろしくって言われてそれとなく返しておくと、やけに騒がしくなる女子数人。
聞こえてきた黄色い声は聞こえないフリで、回ってくるプリントは新学期だからなのかいつもより多い。
一枚ずつ回すのが面倒臭くて、回ってくるプリントをまとめて後ろの子に差し出す。



「ごめん、めんどくさかったから」

「や、うん…ありがとう」



何に対してのありがとうなのかよくわからなかったけど。
後ろの子はむむむさんっていうらしい。
書くべきアンケートを書き、回収されるのを待ってみるがなかなか来ない。
まとめて渡したから紛れて気付いてないのかも知れないと思って振り向くと、必要以上に驚いた顔がやけに印象的だった。



初めまして、春


(これ、回収…)
(え?あ…ごめ、!)



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