悠太と春は部活、要は生徒会、千鶴は家の用事があるからって先に帰った。
要するにオレは一人。
漫研に行こうかとも思ったけどやっぱり面倒臭くなってやめた。
しばらく校舎内を歩いてみたけど、結局やる事もないから帰ることにする。
外にはうっすらと雪が積もっていて、そりゃ寒いに決まってる、なんて一人で納得。
吐く息が白くなって、冷えた鼻までマフラーに埋めた。


( 寒… )


少し歩くと前には見覚えのある小さな背中を1つ見つけた。
ゆっくり歩いているのか、彼女との距離はどんどん縮まっていく。
緩く巻かれたマフラーの端が風に揺れる。
ポケットに詰め込んだ右手を引っ張り出し、ふと数ヶ月前のあの人の事が頭に浮かんで



「……祐希くん?」



――消えた。



途中まで差し出した手

(並んだ彼女は寒いねと呟く)










―――――
あの人とはあの人です。食堂のあの人。お皿のあの人。何が書きたかったのかは不明。もはや迷子。
そしてこの話の内容だと「差し出した手」の意味ではないような気がするけどそこは華麗にスルーしてね!


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