ごめんなさいとフラれたならすっぱり諦められたのかもしれないけど、誰ですかって言われた私のこのなんとも言えない気持ちは一体どうしたらいいのだろうか。今から好きになってもらうなんて確実に不可能だし、だからと言って今さら友達になるのも気まずいし、そもそも浅羽祐希くんが私に興味ない時点で無理な話なんだけど。もう色々無理だよね、ほんとに、やっぱり無かったことにならないだろうか。何であのタイミングで告白なんかしちゃったんだろう。友達のせいなんだけどさ。よく考えたら浅羽祐希くんと話したことなんてほとんどなかったし私のこと知らなくて当然なんだけど…何で告白なんかしちゃったんだろう。ほんとに。もし告白とかしてなかったら、もしかしたら友達になれたかもしれないし、そこまで行かなくても今までみたいに何と無く眺めたりとかして小さな幸せ感じられたはずなのに。



「暗い暗い、暗いよむー」

「誰のせいだと思ってんの」



私、完全に遊ばれてるんじゃないだろうかこの友人たちに。日々の笑いを提供できているならそれは少しくらい喜ばしいことかもしれないけど、けどさ、完全に面白がってる二人を見るとなんかもうやる気もなくなってくる。いややる気なんか元々無いけどさ。
なんやかんやで1日が終わり、いつもみたいに3人で図書館でグダグダ喋りながら時間を潰す。帰ってもいいんだけど誰もバイトとかしてないし、なんか時間が勿体無いよねーっていつも何と無く喋ってる。最近の話題は専ら私イジりだけど。



「何か進展ないの?」

「あるわけないでしょ…」

「面白くないなぁ」

「面白くないとかそんな話じゃないから。えぐらないで私の傷を」



笑いながら「だよねー」とかそんな風に言われても、そもそもの原因は二人にあるのだ。私は忘れてはいない。二人が余計なことをしなければ今まで通りだったのに、もう、思い出すだけでテンション急降下。そんな私をほんの少しでも可哀想に思ってくれたのか話題を変えてくれた。内容は…浅羽兄弟が何故あんなにモテるのかということ。



「やめてください」



私の悲痛な叫びに笑った二人に悪気はないようだ。まぁ同情されて慰められるよりはずっといいかもしれないけど。


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